箱根(はこね)

 駒ケ岳写真「はこね」の名前(なまえ)が、歴史(れきし)に登場(とうじょう)するのは、今(いま)から1200年ほど昔(むかし)の平安時代(へいあんじだい)のことです。『日本紀略(にほんぎりゃく)』という歴史書(れきししょ)に、「はこねみち」と書(か)かれた文章(ぶんしょう)がのっています。
ただ、それよりさらに古(ふる)い『万葉集(まんようしゅう)』(日本(にほん)で一番(いちばん)古(ふる)い歌集(かしゅう))に、「あしがらのはこね」と詠(よ)んだ歌(うた)があり、奈良時代(ならじだい)より前(まえ)からの名前(なまえ)であることがわかります。
では、なぜ「箱根町(はこねまち)」は、「はこね」と呼(よ)ばれるようになったのでしょうか。
 
「はこね」の「ね」は「嶺(みね)」、つまり「山(やま)」をあらわしているようです。 「はこ」についてはいろいろな考(かんが)え方(かた)がありますが、ひとつには「駒ケ岳(こまがたけ)」の形(かたち)が「箱(はこ)」に似(に)ているという説(せつ)があります。
 

(2)芦ノ湖(あしのこ)

 芦ノ湖写真

箱根(はこね)の山の頂上(ちょうじょう)にある、湖(みずうみ)の美(うつく)しい景色(けしき)は、古(ふる)くからたくさんの歌(うた)や紀行文(きこうぶん)(昔(むかし)の旅行記(りょこうき))に紹介(しょうかい)されている名所(めいしょ)です。

この湖(みずうみ)が「芦ノ湖(あしのこ)」と呼(よ)ばれるようになったのは、水辺(みずべ)に芦(あし)がたくさん生(は)えていたからといわれています。
鎌倉時代(かまくらじだい)のはじめに書(か)かれた本(ほん)には、すでに「芦ノ海(あしのこ)」の名前(なまえ)がのっています。明治時代(めいじじだい)より前(まえ)には、「湖(みずうみ)」という漢字(かんじ)は「うみ」と読(よ)み、「海(うみ)」と同(おな)じように、「水(みず)がたくさんあるところ」という意味(いみ)を持(も)っていました。
 
季節(きせつ)にあわせて、美(うつく)しい自然(しぜん)の風景(ふうけい)を映(うつ)す芦ノ湖(あしのこ)は、今(いま)も昔(むかし)も、箱根(はこね)を代表(だいひょう)する景色(けしき)といえるでしょう。