当町では、東日本大震災による災害廃棄物(漁網)について、受け入れ条件を満たすことを前提に、岩手県(洋野町)の漁網の受け入れについて検討したい旨、平成25年4月8日の議会全員協議会に報告するとともに、記者発表を実施したので、お知らせします。

1 受け入れ検討の理由

  1. 震災から2年が経過したにも拘らず、依然として受け入れ先が決まらず、復興の妨げとなっていること。
  2. 東南海地震、南関東地震、首都圏直下型、神奈川県西部地震等の発生の切迫性が懸念されており、また富士山噴火の可能性も示唆される中、当町も被災自治体となりうる可能性があること。
  3. 当町は全国からの観光客によって支えられ発展してきた町であること。

2 受入れ漁網の条件

  1. 漁網の放射性セシウム濃度(セシウム134及びセシウム137の合計値とする。)が1キログラム当たり100ベクレル以下であること。
  2. 漁網周辺の空間線量率が毎時0.19マイクロシーベルト以下であること。
  3. 鉛、異物等が除去されていること。
  4. 重金属その他の有害物質及び農薬の測定の結果、安全性が確認されていること。

3 受入れ量

洋野町からの漁網 最大約100トン ⇒ 受入結果 52トン

4 町長からの説明

平成25年4月8日に開催された、議会全員協議会における町長の説明は、次のとおりです。
町長からの説明文(PDF)

5 お知らせ

被災地の復興を支援するため、東日本大震災で発生した岩手県洋野町の災害廃棄物(漁網)の受け入れを検討することを、去る48日に発表しましたが、議会や地元自治会などと協議を重ね次のとおり受け入れを行います。
詳細については、次のとおりです。
6月25日に世帯配布したチラシは、こちら(PDF)をご覧ください。

9月10日に世帯配布したチラシは、こちら(PDF)をご覧ください

掲載のお知らせは、回覧まちだより(6月25日発行及び9月10日発行)に併せて世帯配布をおこなっております。
お持ちでない方は、ダウンロードしていただくか、各出張所及び環境課でお受け取りできます。
また、
今回掲載したものを含め、漁網の受け入れに関する多くの質問・疑問を集めたQ&Aは、町のホームページに公開中です。なお、今後の受入時期の確定や安全性に関する調査結果についても、随時、お知らせしていく予定です。

6 受入れに関するQ&A

 岩手県洋野町の災害廃棄物(漁網)を最終処分場で受け入れることについて、地元自治会をはじめ町内外の方々から、さまざまなご意見やご質問をいただいています。
これらのご質問にお答えすると同時に皆様のより一層のご理解をいただくため、漁網の受入れについてのQ&Aを作成しました。
災害廃棄物(漁網)の受入れに関するQ&A(PDF)

7 受入れに関する合意書の取り交わしについて

 東日本大震災及びこれに伴う津波により岩手県洋野町で発生した災害廃棄物(漁網)の処理を、神奈川県が受託し、南足柄市及び箱根町において処理するに当たって、このたび、南足柄市長及び箱根町長から知事に対し、漁網の受入れに関する安全確認の要請を行い、次のとおり合意書の取り交わしを行いましたので、お知らせいたします。

1 日時  平成25年7月31日(水曜日) 15時から15時20分
2 会場  県西地域県政総合センター3階特別会議室
3 当日の出席者
神奈川県知事 黒岩 祐治
南足柄市長  加藤 修平
箱根町長   山口 昇士
4 当日の概要
市長、町長による安全確認の要請
合意書の取り交わし
5 合意書及び合意書実施細目の概要
・神奈川県との協力
・受入条件
・受入量
・安全確認の方法
・検査する有害物質や農薬の種類 など

合意書及び合意書実施細目は、こちらの 合意書 ・ 合意書実施細目(PDF)をご覧ください。

 南足柄市の漁網受入に関する詳細は、こちらをご覧ください。

8 現地調査について

○8月6日(火曜日)に岩手県洋野町の八木北港仮置場で神奈川県による第1回目の漁網の放射能濃度、有害物質等の検査に向けた試料採取(サンプリング)と空間線量率の測定が行われました。当日は、当町から数馬副町長を始め、環境課職員が現地に向かい、状況を確認してきました。
8月6日の現地調査の様子は、こちら(PDF)をご覧ください。

○10月3日(木曜日)に第2回目の漁網の放射能濃度、有害物質等の検査に向けた試料採取(サンプリング)と空間線量率の測定が行われました。当日は、当町から環境課職員が現地に向かい、状況を確認してきました。
10月3日の現地調査の様子は、こちら(PDF)をご覧ください。

9 洋野町で行う安全確認のための検査項目等について

 神奈川県が漁網の広域処理に関する合意書に基づいて実施する安全確認は次のとおりです。中には、外部の専門機関に分析を依頼するものも含まれるため、結果がでるまで、時間を要するものもあります。結果がわかり次第、順次、公表していく予定です。(現在、公表済)

(1)空間線量率について
小山ごとに、漁網の周囲4箇所及び頂上から測定するほか、安全性をより明確に確認するため、洋野町が漁網をフレキシブルコ ンテナバッグに詰め込んだ後も、フレキシブルコンテナバッグごとに1回測定します。
空間線量率の結果は、次のとおりです。
第1期の結果は、こちら(PDF)です。 第2期の結果は、こちら(PDF)です。



(2)放射能濃度の測定について
漁網を概ね20立方メートル程度の小山に分け、それぞれの小山ごとに1回測定します。また、定量下限値は5ベクレルとしています。
放射能濃度測定の結果は、次のとおりです。
第1期の結果は、こちら(PDF)です。 第2期の結果は、こちら(PDF)です。

【参考:箱根町(最終処分場)での調査結果について】
ア.焼却灰に含まれる放射性セシウムの濃度

焼却灰(環境センター)

Cs(セシウム)

134

Cs(セシウム)

137

合計

Bqkg

基準値

Bqkg

平成25年4月10日採取 41.5 74.5 116 8,000以下
平成25617日採取 23.0 68.0 91

分析機関:一般財団法人 北里環境科学センター
測定機器:γ線スペクトロメーター LB 2045
検出限界値:セシウム134・・2.2Bq/kg、セシウムCs137・・2.4Bq/kg

イ.最終処分場の放流水に含まれる放射性セシウムの濃度

放流水(最終処分場)

Cs(セシウム)

134

Cs(セシウム)

137

合計

Bq/kg

基準値

Bq/kg

平成25年4月10日採取 2.2未満 2.7未満 4.9未満 Cs134・・60未満

 

Cs137・・90未満
平成25617日採取 2.2未満 2.6未満 4.8未満

分析機関:一般財団法人 北里環境科学センター
測定機器:γ線スペクトロメーター LB 2045
検出下限値:セシウム134・・2.2Bq/リットル、セシウムCs137・・2.6Bq/リットル

ウ.第2一般廃棄物最終処分場の空間線量率

最終処分場内  中央部 焼却灰周辺  不燃残渣周辺 一般人の安全基準※
平成25年6月27日測定 0.045 0.045 0.060 年間1000マイクロシーベルト以下

 

0.19マイクロシーベルト/h以下)
平成25年7月25日測定 0.030 0.065 0.050

測定者:箱根町環境センター職員
測定機器:FLUKE製 イオンチェンバーサーベイメーター 型式451P-DE-SI-RYR

※国際放射線防護委員会の勧告によると一般人の安全基準は、年間1,000マイクロシーベルト未満となっているため、次の算式により1時間あたりの限度値を求めると0.19マイクロシーベルトとなる。「算出式」 年間放射線量=(平均値×屋外活動8時間+平均値×屋内活動16時間×40%)×365

(3)有害物質の測定について
各小山から漁網の一部を採取し、全体を一つの試料として有害物質の測定を行います。概ね3回程度実施する予定です。
なお、重金属(アルキル水銀化合物等、カドミウム、鉛、六価クロム、ヒ素、セレン)については、小山ごとに1回測定します。
今回、対象となる有害物質は次の25項目です。

 

 

項  

 

 

項  目

 

1

 

アルキル水銀化合物、水銀又はその化合物

 

14

 

1・1−ジクロロエチレン

 

2

 

カドミウム又はその化合物

 

15

 

シス−1・2−ジクロロエチレン

 

3 鉛又はその化合物

 

16

 

1・1・1−トリクロロエタン

 

4

 

有機燐化合物

 

17

 

1・1・2−トリクロロエタン

 

5

 

六価クロム化合物

 

18

 

1・3−ジクロロプロペン

 

6

 

砒素又はその化合物

 

19

 

チウラム

 

7

 

シアン化合物

 

20

 

シマジン

 

8

 

ポリ塩化ビフェニル(PCB)

 

21

 

チオベンカルブ

 

9

 

トリクロロエチレン

 

22

 

ベンゼン

 

10

 

テトラクロロエチレン

 

23

 

セレン又はその化合物

 

11

 

ジクロロメタン

 

24

 

1・4−ジオキサン

 

12

 

四塩化炭素

 

25

 

ダイオキシン類

 

13

 

1・2−ジクロロエタン

 

 

   
結果については、次のとおりです。

第1回の結果は、こちら(PDF)(ダイオキシン類を除く)、ダイオキシン類は、こちら(PDF)
をご覧ください。
小山ごとの重金属の検査結果は、こちら(PDF)をご覧ください。
第2回の結果は、こちら(PDF)(ダイオキシン類を除く)、ダイオキシン類は、こちら(PDF)
をご覧ください。
小山ごとの重金属の検査結果は、こちら(PDF)をご覧ください。


(4)農薬類の測定について
農薬12項目について、各小山から漁網の一部を採取し、全体を1つの試料として農薬類の測定を行います。概ね3回程度実施する予定です。

 

  目

 

 

項  目

 

1

 

イソキサチオン

 

7

 

プロピザミド

 

2

 

ダイアジノン

 

8

 

EPN

 

3

 

フェニトロチオン

 

9

 

ジクロルボス

 

4

 

イソプロチオラン

 

10

 

フェノブカルブ

 

5

 

オキシン銅

 

11

 

イプロベンホス

 

6

 

クロロタロニル

 

12

 

クロルニトロフェン

備考 チウラム、シマジン及びチオベンカルブの3種類の農薬類については、有害物質の項目
で調べます。全体としては
15種類の農薬類を検査しています。

結果については、次のとおりです。
第1回の結果は、こちら(PDF)をご覧ください。
第2回の結果は、こちら(PDF)をご覧ください。

10 受入れ実施について(受入れ終了)

 被災地の復興を支援するため、東日本大震災で発生した岩手県洋野町の災害廃棄物(漁網)の受入れについて自治会などと協議を重ね、去る7月31日に神奈川県と漁網の広域処理に関する合意書等の締結を行い、次のとおり受入れを行うこととなりましたのでお知らせします。

【受入時期】
平成25年9月12日から12月まで
神奈川県や輸送機関との調整を行い、3期にわけて受入れを行う予定です。
なお、予定日であっても当日の天候等により急きょ変更する場合があります。

第1期 9月12日(木曜日)から13日(金曜日)第1期は受入れ終了しました。
第2期 11月12日(火曜日)から15日(金曜日)第2期は受入れ終了しました。
第3期 受入れ終了のため12月の搬入はありません。
第1期の第1回目の受入れは、試験搬入として、次のとおり見学することができます。
【試験搬入の見学について(終了しました)】
試験受入れの見学については、次のとおり実施します。
対象者:町民の方の不安を解消することが目的であるため、箱根町に住所を有する方に限定させていただきます。
受付場所:箱根町環境センター (芦之湯84番地)
電話:83-6596
受付時間:当日9時から9時15分まで
注意事項:事故防止のため、当日は係員の指示に従ってください。
従わない場合は、見学の途中でも、お帰りいただくことになりますのであらかじめご了承ください。

※受入れ時期や試験搬入、処理方法等の詳細については、こちら(PDF)をご覧ください。

11 試験搬入の状況について

 平成25年9月12日(木曜日)に岩手県洋野町から災害廃棄物(漁網)が箱根町に到着しました。当日は、試験搬入とし、地元の自治会の方等に公開し、空間線量率の測定や、漁網の状態などを直接、確認していただきました。
町職員が行った空間線量率の測定でも、受入条件をクリアしていたため、今回運びこまれた災害廃棄物(漁網)は、フレキシブルコンテナバッグに入れたまま埋立処理しました。
○試験搬入の詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
○試験搬入の作業の様子(写真等)は、こちら(PDF)をご覧ください。

12 災害廃棄物の受入状況について(受入れ終了)

 平成25年9月12日(木曜日)から、11月15日まで岩手県洋野町で発生した災害廃棄物(漁網)の受入を実施しました。
詳しい状況については、次のリンクを参照ください。

○第1期(9月12・13日)の搬入結果については、こちら(PDF)を参照ください。
作業の様子(写真)は、こちら(PDF)を参照ください。
○第2期(11月12から15日)の搬入結果については、こちら(PDF)を参照ください。
作業の様子(写真)は、こちら(PDF)を参照ください。

13 最終処分場の放射能濃度検査等について

 町が責任をもって、他の焼却灰とともに廃棄物の安定化に向けて維持管理を行っていきます。
最終処分場内の放射線の空間線量率や放流水の放射性物質の濃度測定を実施します。

【漁網の埋立処理に伴い、実施する検査】
○ 放射線の空間線量率 漁網の埋め立て開始から漁網の埋め立て中は、週1 回
その後は、月1 回を少なくとも3 年間は継続する。
○ 放流水の放射能濃度 漁網の埋め立て開始から漁網の埋め立て中は、週1 回
その後は、月1 回を少なくとも3 年間は継続する。

【空間線量率及び放射能濃度測定結果】    
漁網の埋立処理後の最終処分場等の空間線量率及び最終処分場からの放流水の
放射能濃度の測定結果は、次のとおりです。

平成29年3月分の結果.pdf [173KB pdfファイル] 

平成29年2月分の結果.pdf [173KB pdfファイル] 

平成29年1月分の結果.pdf [173KB pdfファイル] 

平成28年12月分の結果.pdf [173KB pdfファイル] 

平成28年11月分の結果.pdf [173KB pdfファイル]

平成28年10月分の結果.pdf [173KB pdfファイル] 

平成28年9月分の結果 [173KB pdfファイル] 

 平成28年8月分の結果 [173KB pdfファイル] 

 平成28年7月分の結果 [173KB pdfファイル] 

平成28年6月分の結果 [173KB pdfファイル] 

平成28年5月分の結果 [173KB pdfファイル] 
平成28年4月分の結果[172KB pdfファイル]

平成27年4月分から平成28年3月分の結果 [1667KB pdfファイル]

平成26年4月分から平成27年3月分の結果 [581KB pdfファイル]

平成25年9月分から平成26年3月分の結果 [1156KB pdfファイル] 

 

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