古期外輪山の活動

16万年前頃からは、浅間山や屏風山などの新期外輪山と呼ばれる山々を作った活動がはじまり、最後に大量の軽石を噴出する大噴火が起こりました。この時に噴出した箱根新期軽石流は、約60kmも離れた横浜市南西部まで達しました。

新期外輪山の活動

16万年前頃からは、浅間山や屏風山などの新期外輪山と呼ばれる山々を作った活動がはじまり、最後に大量の軽石を噴出する大噴火が起こりました。この時に噴出した箱根新期軽石流は、約60kmも離れた横浜市南西部まで達しました。

中央火口丘の活動

5万年前頃からは、現在の神山を中心とする中央火口丘で活動が始まり、約3万年前頃からは小塚山、台ヶ岳、二子山などの溶岩ドームの形成とドームの崩壊による火砕流の発生、駒ヶ岳や神山の溶岩の流下、山体の崩壊が繰り返され、現在の中央火口丘が形作られました。
約3千年前には神山の北西斜面で水蒸気爆発によって大きな崩壊が起こりました。その後、新たな溶岩が上昇し、冠ヶ岳となりました。
冠ヶ岳を形成する噴火が起こったのちは、溶岩を噴き出す噴火は起こっていませんが、大涌谷周辺では何回かの水蒸気爆発が起こっていたことがわかってきました。

近年の活動

詳しい活動の記録が残っている1786年以降、箱根火山では噴火の記録はありませんが、群発地震や噴気異常などが頻繁に起こっています。

芦ノ湖・仙石原・大涌谷をつくった約3千年前の噴火

神山の北西斜面で水蒸気爆発が起こり、これが引き金となって崩壊が起こり、大量の土砂が神山岩屑なだれとなって仙石原に流れ込みました。
その後、神山北西斜面の崩壊跡に地下からマグマが上昇し、溶岩ドームができました。これが冠ヶ岳です。溶岩ドームの形成に伴って、冠ヶ岳火砕流が繰り返し北西斜面を流れ下り、規模の大きいものは長尾峠を越えて静岡県に達しました。
このときの噴火活動の名残が現在の大涌谷であり、崩れた土砂は芦ノ湖や仙石原をつくりました。
大涌谷の噴気や山麓の温泉は、火山の地下からもたらされる熱を源としたもので、箱根火山からの恵みといえます。また、多量の土砂のせき止めによってできた湿原地帯(仙石原)は、長い年月を経てノハナショウブやミズゴケなどの珍しい湿生植物群落を形成し、1934年(昭和9年)に湿原の一部が天然記念物に指定されました(かながわの景勝50選)。

神山岩屑なだれ堆積物分布範囲・冠ヶ丘火砕流分布範囲図

箱根火山の主な地震活動・噴気活動

発生年 現象 被害状況等
1786年(天明6年) 群発地震 山崩れ、落石で人家を破壊
1917年(大正6年) 群発地震 1月、小涌谷、芦之湯から姥子、強羅、宮ノ下で棚上のものがわずかに落下
6月、姥子で鳴動100回以上
1920年(大正9年) 群発地震 壁の落下や石垣が崩壊
1923年(大正12年) 噴気異常 大涌谷で噴気活動域が移動
1933〜1935年
(昭和8〜10年)
噴気異常 大涌谷から駒ヶ岳一帯で噴気地帯の移動や鳴動、植物の枯死
昭和9年2月22日には駒ヶ岳付近から噴煙
1935年(昭和10年) 群発地震 1月、群発地震。大涌谷で地すべりが発生、活動中心は姥子
1941〜1945年
(昭和16〜20年)
噴気異常 大涌谷噴気地帯が約1km南西に移動
1943〜1944年
(昭和18〜19年)
群発地震 1月3日の最大地震で芦之湯の震度が5
1953年(昭和28年) 群発地震 7月25日群発地震
7月26日早雲山地すべり発生、死者10名
1966年(昭和41年) 群発地震 噴気地帯で多発
1967年(昭和42年) 噴気異常 強羅、底倉、蛇骨沢で温泉の異常高温
1974〜1978年
(昭和49〜53年)
噴気異常 大涌谷で噴気地帯の移動、樹木の枯死
1994年(平成6年) 群発地震 群発地震。仙石原で落石や墓石の転倒
1995年(平成7年) 群発地震 群発地震
2001年(平成13年) 群発地震 6月から10月まで群発地震
2001年(平成13年)〜 噴気異常 7月19日大涌谷の蒸気井暴噴 
ガスの温度が上昇、二酸化硫黄が観測 
大涌谷北側斜面と湯ノ花沢(芦之湯)で新しい噴気が発生