第99回箱根駅伝往路優勝校に贈呈する寄木のトロフィーが完成し、(株)金指ウッドクラフト代表の金指ナナさんから勝俣町長に手渡されました。

 

第73回大会より26回にわたりトロフィーを制作していただいていた、箱根寄木細工伝統工芸士の金指勝悦さんが7月に逝去されましたが、亡くなる直前まで制作していたトロフィーを、奥様である代表のナナさんと3人のお弟子さんで完成させたそうです。

 

 

 毎年その年の出来事をモチーフにトロフィーを作成していましたが、2022年は長期化しているウクライナ紛争や、LGBTQなど性的マイノリティーを取り巻く問題、依然収束しない新型コロナウイルスなど、世界中で様々な問題と向き合わなくてはいけない年でした。

中でも、故人はウクライナ紛争に非常に心を痛めており、世界中の人々が手を取り合う「平和」な世の中になってほしい、その想いから今回のトロフィーが生まれました。

 

制作途中であったベース上部の球体は地球をモチーフとしており、三つの模様はそれぞれ「大地」「海」「空」を表現しています。

 

ベース下部の台座は、選手が走る山を山路模様で表現しています。

また、人種や年齢・性別など様々な人が手を取り合う様子を、故人の残した寄木の端材を使用して表現しています。

更に、黒ずみなどが原因で通常寄木として使用しない部分の木材を使用するなど、SDGsにも配慮して制作を行ったそうです。

 

記者会見を行い、記者の方からの様々な質問に一つひとつ丁寧に答えていました。

 

令和2年の第96回大会までは、芦ノ湖のゴール特設会場で行われていた表彰式で、往路優勝校に町長からトロフィーとメダルが手渡されていました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、令和3年と令和4年は表彰式が行われていませんでした。

令和5年の第99回大会では、1月3日に復路のゴール大手町会場で往路優勝校の表彰式が行われるため、3年ぶりに町長からトロフィーとメダルが選手に手渡されます。