2021年7月13日にブータン王国からオリンピックのアーチェリー(女子個人)に出場する選手団(選手1名、コーチ1名)が箱根町で事前キャンプ(※1)を実施するため、来日しました。練習会場・宿泊場所となる星槎大学箱根キャンパスでSKYプロジェクトに係る実行委員会(※2)の構成団体(神奈川県、小田原市、箱根町、大磯町および星槎グループ)で出迎えをしました。

 7月13日(火)から21日(水)まで9日間の事前キャンプがスタートしました。星槎大学箱根キャンパスグラウンドの臨時アーチェリー施設でトレーニングをして、オリンピック本番に臨みます。

※1 事前キャンプとは、時差や気候への順応のために大会前に任意に行うトレーニングキャンプであり、開催都市だけでなく国内各地で実施されます。

※2 SKYプロジェクトに係る実行委員会(神奈川県、小田原市、箱根町、大磯町および星槎グループ)は、ホストタウン相手国(エリトリア国、ブータン王国およびミャンマー連邦共和国)との交流を目的として、本プロジェクトは平成28年4月22日に設置しました。

 

※この事業の一部は、神奈川県川崎競馬組合の競馬事業収益金を活用して実施しています。

事前キャンプの様子(YouTubeでの配信)

 

 

アーチェリー(女子個人)の日程

女子個人1回戦:7月28日(水)午後5時44分

ブータン王国出場選手:カルマ選手(世界ランキング193位)

対戦相手:ディーピカー選手(インド・世界ランキング1位)

残念ながら1回戦敗退となりました。皆さま、ご声援ありがとうございました。

当日は、ライブ配信では分かりませんでしたが、強風の状況下での試合であったようです。事前キャンプの練習時は、必ず帽子(カルマ選手のルーティン)を被っていましたが、試合の5分前に帽子を被らないという選択をしたそうです。

アーチェリーの女子個人1回戦のライブ配信(外部リンク)

 

選手・コーチのあいさつ

カルマさん(選手)

 素晴らしい環境を用意してくださり感謝申し上げます。また、責任を感じています。ベストを尽くしたいと思います。

サリーさん(コーチ)

 コロナ禍で制限があるので、ここまでしていただけると期待していませんでした。非常に色々工夫してご対応いただいているので、安心しています。

  サリーコーチ(左)    カルマ選手(右) 

 

事前キャンプ3日目(7月15日)

【昼食の様子】

本日の昼食メニューは、チキンバーガー、和風スパゲティー、ほうれん草のソテー、スープ、フルーツなどでした。透明のパーテーションで区切られ、感染症対策が徹底されています(星槎大学箱根キャンパスの食堂)。

 

     左からカルマ選手、サリーコーチ

 

【午後の練習風景】

星槎大学箱根キャンパスのグラウンドに設けられたアーチェリー施設で黙々と練習に励むカルマ選手とサリーコーチ

的までの距離は70メートルもあります。

 

事前キャンプ4日目(7月16日)

【午後の練習風景】

梅雨も明けて天候にも恵まれ、星槎大学箱根キャンパスのグラウンドにて練習するカルマ選手

前日とはあえて違う時間帯から練習を開始するなど、ルーティンだけにとらわれず、あらゆる過酷な状況を想定して練習をしていると思われます。

元オリンピアンのサリーコーチは、本番のことを想定して、遠慮なくカメラやビデオでの取材を許してくださっています。この日は日差しが強く夕方まで暑かったのですが、こちらのことを何度も気遣ってくださいました。

練習では、矢を一度にたくさん射ることはしません。5・6本の矢を集中して射るとカルマ選手自ら歩いて矢を回収します。大変だと思い、質問したところ、これは当たり前のことのようで、スコープ(望遠鏡)でも確認しますが、矢を回収する際に的の状況を確認する意味もあるそうです。

選手にとっては当たり前のことかもしれませんが、練習では的を外しません。

 

 

事前キャンプ6日目(7月18日)

【練習はお休み】

選手に疲れが出ていることから、本日は練習を終日実施しませんでした。

 

事前キャンプ7日目(7月19日)

【オンライン交流】

選手団と放課後児童クラブ(湯本こどもクラブ・箱根こどもクラブ・きんときクラブの3ヶ所)の子ども達(25名)と午後2時30分から午後3時までオンライン交流を行いました。また、当日は子ども達が作成した応援メッセージの寄せ書きが選手団に届けられました。

カルマ選手はブータン史上初のオリンピックに自力で出場権を獲得しており、「大きな目標を叶えることができ、次は大きな舞台で楽しむとともに勝負なので勝ちたい」と抱負を語っていました。

アーチェリーを始めたきっかけは、「偶然が重なって18歳で始めたもので、機会に恵まれるということは何かがあると自分に言い聞かせて続けており、出会いや、こういう偶然、そして、今自分があることの過程を大事にしている」と語っていました。

子ども達にこれからの可能性や勝ち負けだけにこだわらず挑戦することの意義が伝えられ、自身の境遇にも触れながらチャンスをものにして大きな夢を叶えられるようエールが送られました。

サリーコーチからは、「夢があるなら、諦めることなく追い続けてほしい」と激励がありました。

最後に「皆さんのことを忘れませんので、ぜひ私達のことを応援してください」とのメッセージが送られました。

     左からカルマ選手、サリーコーチ

 

【午後の練習風景】

 オンライン交流後、すぐに練習を始めました。

 

事前キャンプ8日目(7月20日)

【ゆるキャラ登場】

本日の練習は軽めとのことで、最終調整の段階のようです。

午後には、SKYプロジェクトの構成団体である小田原市(梅丸)、大磯町(いそべぇ)および箱根町(箱根ジオパークマスコットキャラクター はこジ郎)のマスコットキャラクターが登場しました。カルマ選手とサリーコーチは、突然のゆるキャラ登場に喜ばれていました。

この日は、勝俣箱根町長と伊藤副町長が選手団の激励に訪れました。カルマ選手とサリーコーチはオリンピックでの健闘を誓っていました。

左から はこジ郎、カルマ選手、いそべぇ、サリーコーチ、梅丸

 

 

事前キャンプ最終日【9日目(7月21日)】 

カルマ選手とサリーコーチのブータン王国のアーチェリー(女子個人)選手団の2名が午後1時30分に選手村へ向け出発しました。

皆さん応援よろしくお願いします。

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