事前キャンプのお知らせ
箱根町では、SKYプロジェクトに係る実行委員会の構成団体(神奈川県、小田原市、箱根町、大磯町および星槎グループ)とともにホストタウン(※1)相手国の東京2020大会の事前キャンプ(※2)を受入れるもので、事前キャンプを実施する競技等が決まりました。
※1 ホストタウンとは、東京2020大会に参加する国・地域の住民等がスポーツ、文化、経済などの多様な分野で交流することを通じて地域の活性化等に活かし、大会後も末永い交流を実現することを目的とした取組みのことです。神奈川県、小田原市、箱根町および大磯町が共同で登録しています。
※2 事前キャンプとは、時差や気候への順応のために大会前に任意に行うトレーニングキャンプであり、開催都市だけでなく国内各地で実施されます。
事前キャンプの概要
受入れ団体
SKYプロジェクトに係る実行委員会(神奈川県、小田原市、箱根町、大磯町および星槎グループ)
ホストタウン相手国(エリトリア国、ブータン王国およびミャンマー連邦共和国)との交流を目的として、本プロジェクトは平成28年4月22日に設置しました。
事前キャンプ相手国・競技・選手等
1 相手国
ブータン王国
2 競技名
アーチェリー(オリンピック)
3 練習会場・宿泊場所
星槎大学箱根キャンパス(箱根町仙石原)
4 滞在日程
7月13日(火)から7月21日(水)まで
5 受入人数
2名(女子選手1名・スタッフ1名)
6 選手
カルマ選手(31歳)
アーチェリーでは、ブータン史上初の競技成績による自力でのオリンピック出場権を獲得し、事前キャンプを行うことが決定しました。
7 交流等
当初予定していました町民と直接ふれあう交流は、新型コロナウイルス感染症を考慮し、ありません。
公開練習については、未定です。
選手等の行動ルール
1 モニタリング(選手等の体調管理)
(1)体調管理
定期的に体温測定・記録をします。
(2)アプリ導入
接触状況の把握、健康観察、位置情報の保存・管理、検査情報等を効果的に把握する各種アプリを常時所有する携帯電話に導入して使用します。
2 日常生活様式
十分なフィジカル・ディスタンスを保ち、手指衛生の徹底、常時マスクを着用します。大声を出したり、フィジカル・ディスタンスが保てない空間に不必要に長時間滞在するなどの行動は避けます。
3 滞在先・用務先の制限等
(1)選手等の行動を用務先(練習会場等)と宿泊場所の往復のみに限定します。
(2)選手等が宿泊場所の敷地外を散歩、買い物、食事等をすることは禁止します。
(3)空港から宿泊場所までの移動、宿泊場所から練習会場または選手村入村時の移動は貸切車両により移動します。
4 検査等
選手等は2回ワクチンを接種済みであり、原則1日1回PCR検査を実施します。検査において、陽性を示唆する検査結果が出た場合、速やかに医師の診察を受けるため、専用車両で移動します。診察後、陽性となった場合は、症状により搬送先が決まります。
ブータン王国の紹介
1 国の概要
南アジアに位置し、北部は標高約7,500mに達するほど険しいヒマラヤの山国です。人口は約80万人、面積は九州とほぼ同じです。今もなお、手つかずの大自然が残されていて、貴重な動植物が生息しています。密教の流れを汲んだ仏教の「最後の砦」と言われており、仏教が人々の生活に深く根付いている仏教王国です。国の発展の指標にGDP(国内総生産)ではなく、GNH(国内総幸福量)が使われており、国民一人ひとりの幸福量を上げることが国の発展につながると考えられています。
2 伝統料理
米を主食としており、エマダツィという唐辛子が入ったチーズ料理が代表的な料理です。
3 人気のあるスポーツ
国技であるダツェ(弓)が子どもから大人まで楽しまれています。ダツェは2チームが140m離れて向かい合い、互いが相手陣営の的を狙う競技です。また、伝統的なクレ(ダーツ)やサッカーも人気があります。
4 前回のリオ大会の結果
オリンピック競技大会
アーチェリー(女子個人1回戦敗退) 、射撃(女子10mエアライフル予選敗退)
事前キャンプの一部取りやめ
ホストタウン相手国のエリトリア国およびミャンマー連邦共和国については、相手国からの申し入れにより、事前キャンプは行わず直接選手村に入村する予定です。
町長コメント
ホストタウン相手国の3ヶ国とは、これまでも交流を行ってきており、東京2020大会ではさらに深い絆を築く絶好のチャンスと捉えています。SKYプロジェクトに係る実行委員会では事前キャンプに向けて感染防止対策を第一に考え準備を進めております。
今回、ブータンのアーチェリー選手の事前キャンプが決定したことは、非常に明るい話題であります。しかしながら、選手には行動制限があり、本来の「箱根」の魅力を満喫していただけないことが残念であります。また、当初予定していた小・中学校に訪問しての児童生徒との交流や町民と直接ふれあう機会の提供はできませんが、本番に向けてコンディションを整えていただく環境を提供したいと考えておりますので、皆様のご理解とご協力をお願い申しあげます。
一方、エリトリアおよびミャンマーの事前キャンプが中止となったことは大変残念なことでありますが、東京2020大会に出場する相手国選手を応援する気持ちに変わりはありません。
東京2020大会後も引き続きホストタウン相手国とスポーツの振興(S)、教育文化の向上(K)、友好関係の構築(Y)を図ることを目的としたSKYプロジェクトの取組みは続いていきますので、オリンピック事前キャンプが将来に語り継がれるよう期待しています。
令和3年7月2日
箱根町長 勝俣 浩行