箱根町可燃ごみ中継施設等の整備・運営について
令和7年10月から箱根町・真鶴町・湯河原町の足柄下郡では、可燃ごみの共同処理を開始します。
このために環境センターの焼却施設は令和7年9月末をもって稼働を終了して、可燃ごみ中継施設に転用する工事を行います。
可燃ごみの共同処理後は、環境センターに集められた可燃ごみは湯河原美化センター(湯河原町真鶴町衛生組合)まで運搬され、
焼却処理後、湯河原町真鶴町衛生組合一般廃棄物最終処分場に埋め立てられます。
また、資源化の推進を図るため、令和8年度末に環境センター内に剪定枝等ストックヤードを整備します。
廃棄物処理施設の建設工事は技術的に複雑・高度でプラントメーカーに技術・ノウハウが蓄積・集中していることから、
建設工事の設計と施工は一体で行われることが一般的であり、今回採用した「DBO方式」とは、民間事業者に施設の
設計・施工・運営・維持管理を一括して発注する方式であり、民間事業者のノウハウを生かし、運営段階を見越した
施設整備(コストの削減効果)と長期間にわたり効率の良い運営を行えるメリットがあります。
なお、湯河原美化センターは、箱根町の可燃ごみを受け入れるための基幹的設備改良工事を行い、
これまでの16時間運転から24時間運転に変更します。
(完成後のイメージ)
建設工事の概要
○契約先 株式会社神鋼環境ソリューション東京支社(協力企業:新明和工業株式会社流体事業部営業本部)
※業者の参加を公募により募集し、提案書の審査により優先交渉権者を選定する「公募型プロポーザル方式」を採用し、
決定しました(議会の議決日:9月1日)。
なお、箱根町可燃ごみ中継施設等整備・運営事業における事業者選定においては、専門的意見に基づき
公平かつ客観的な審査を実施するため、「箱根町可燃ごみ中継施設等整備・運営事業者選定委員会」を設置して、審査しました。
○工事等期間 9月1日から令和9年2月末まで
○工事場所 箱根町芦之湯84番地
○工事内容 焼却施設のごみ中継施設への転用、剪定枝等ストックヤードの整備、解体工事
○施設建設費 33億822万8千円
○施設規模
【ごみ中継施設】
燃せるごみ | 45トン/日 |
可燃残渣※1 | 4トン/日 |
し尿残渣※2 | 3トン/日 |
計 | 52トン/日 |
※1 可燃残渣とは、粗大ごみの破砕・選別処理後の可燃物のことです。 ※2 し尿残渣とは、し尿処理施設で発生する残りかすのことです。 【剪定枝等ストックヤード】
枝・葉・枯れ木類 | 4.2トン/日 |
草・刈草類 | 1トン/日 |
計 | 5.2トン/日 |
○スケジュール
内容 | 期間 |
実施設計 | R5.9~R6.3 |
詳細設計 | R6.1~R7.6 |
土木建築工事 | R7.3~R7.9、R7.12~R8.2、R8.9~R9.2 |
仮設コンパクタ設置 | R7.7~R7.9 |
コンパクタ移設(本設) | R8.11 |
解体工事 | R7.10~R8.8 |
剪定枝等ストックヤード整備 | R8.9~R9.1 |
運営・維持管理
令和7年10月から令和21年度まで環境センターの中継施設、粗大ごみ処理施設および剪定枝等ストックヤードの運営
並びに維持管理を神鋼環境・テスコ運営事業共同企業体に委託します。ただし、粗大ごみ処理施設の維持補修は除きます。
また、湯河原美化センターまでの可燃ごみ・可燃残渣・し尿残渣の運搬を有限会社箱根清掃公社に委託します。
○運営・維持管理費 45億8千977万2千円(14年6か月間の契約額)
(コンテナ運搬車両のイメージ)
令和7年10月からのごみ処理
町民および事業者の皆さんのごみの出し方は、これまでどおりとなります。
「燃せるごみ」は、環境センターに集められた後、大型のコンテナ運搬車両に積み替え、
湯河原美化センターまで運搬して、焼却・埋め立てをします(湯河原町真鶴町衛生組合に委託)。
また、粗大ごみの処理後に発生する可燃残渣やし尿処理施設から発生するし尿残渣も含まれます。
燃せないごみ、小型家電、ペットボトル、容器包装プラスチック、古紙・布類、粗大ごみ
および使用済食用油はこれまでどおりの処理となります。
令和9年度からは、枝・葉・草などは環境センターに新たに整備する剪定枝等ストックヤードに
箱根町、真鶴町および湯河原町からの搬入分を保管して、民間事業者に委託して資源化します(湯河原町真鶴町衛生組合から受託)。
ごみ処理広域化のメリット
(1)ごみ処理経費の削減 個別にごみ処理施設を整備すると多額の費用が必要となるため、施設を集約化し、
広域的にごみを処理することにより、建設費(国の交付金や県の補助金が利用可能)や維持管理費を削減することができます。
(2)地球温暖化防止に貢献 ごみ焼却施設を一定規模以上にすることにより、化石燃料などの消費を少なくすることができるため、
CO2の排出を抑制することができます。
(3)ダイオキシン類の発生を抑制 これまでの16時間運転から24時間運転に変更となり、安定的な燃焼状態を維持できるため、
ダイオキシン類の発生を抑制することができます。
将来的なごみ処理広域化の考え方
足柄下郡3町のごみ処理広域化は令和21年度までは、本体制を維持する予定ですが、将来的には、小田原市も含めた
1市3町でのごみ処理広域化を平成18年度に設立した小田原市・足柄下地区ごみ処理広域化協議会で引き続き検討していきます。